Illustratorのオブジェクトと切っても切れない関係にあるアンカーポイントの意味や使い方などをどこよりも分かりやすく解説していきます。
目次
アンカーポイントとは?

アンカーポイントは形のあるオブジェクト全てが持っている体でいう関節ような役割を持つ点です。
このアンカーポイントの役割があることによってオブジェクトの次の3つを制御(コントロール)することができているんです。

- どこからどこまで続くオブジェクトなのか?:アンカーポイントがないとどこからどこまでをオブジェクトとするのかが決まらない
- 曲げるポイントはどこにするか?:関節がないと腕が曲がらないのと同じようにアンカーポイントがないと直線を曲げることができない
- どの程度曲げるか?:アンカーポイントを中心にどれくらい図形を曲げるのかを決める
『たった3つ?』と感じるかもしれませんが、この3つを理解するだけで基本的なオブジェクトの仕組みを理解することができます。

アンカーポイントの操作方法まとめ
それではアンカーポイントに関係する操作方法を全てまとめていきます。これを習得することでオブジェクトに関する操作のほとんどを覚えることができてしまいますよ。

アンカーポイントの選択
使うツール
ダイレクト選択ツール

ダイレクト選択ツールを選びオブジェクトのアンカーポイントをクリックすると選択することができます。
Shiftを押した状態で複数のアンカーポイントを含んだ状態でドラッグすると、複数のアンカーポイントを同時に選ぶことができます。
アンカーポイントの移動
使うツール
ダイレクト選択ツール

- 移動させたいドラッグをダイレクト選択ツールで選択
- クリックしてつまんだままドラッグしてアンカーポイントを移動
- クリック解除でアンカーポイントの移動完了
上の手順でオブジェクトの中のアンカーポイントを自由自在に移動させることができます。
アンカーポイントの追加
使うツール
アンカーポイントの追加ツール

アンカーポイントの追加ツールを使うことでオブジェクトに関節を増やしてあげることができます。追加するだけだと見た目は変わりませんが、追加してアンカーポイントの場所を移動させてあげると形に変化が出来てきます。
アンカーポイントの削除
使うツール
アンカーポイントの削除ツール

アンカーポイントの追加ツールと反対で、オブジェクトの関節部分を消すのがアンカーポイントの削除ツールになります。長年使っていると追加よりも削除する機会の方が多くなってきますよ。
ハンドル操作
使うツール
アンカーポイントツール

アンカーポイントツールを上手く使うことでアンカーポイントの角度や滑らかさを変更するハンドルを自由自在に操作することができます。
一見ハンドルの使い方は難しいように感じるかもしれません。(特に初心者は。)
- ハンドルはアンカーポイントを境に2本生えている。生えている方向の曲線にそれぞれ対応する
- 横に伸ばすと曲線も同じように横に伸びる
- 縦に伸ばすと曲線も同じように縦に伸びる
こん3つのルールしかハンドルにはありません。完璧に使いこなせるようになるとペンツールでのイラストの完成度が更に高くなります。

アンカーポイントツールでアンカーポイントをつまんで好きな方向にドラッグするとどんなアンカーポイントにもハンドルが出現しますよ。

アンカーポイントに関するQ&A
Illustratorのアンカーポイントに関するよくある疑問を解決していきます。
アンカーポイント同士を繋げたい
連結機能で繋がる

まずはオープンパスの2つのオブジェクトを出している状態にしてください。
連結機能はオープンパス同士を繋げる機能なのでクローズパスを繋げることはできません。

このように警告が表示されてしまいます。

連結部分のアンカーポイントを2つダイレクト選択ツールで選択していきます。

連結部分の2つのオブジェクトを選択しないと上のように警告が表示されてしまいます。


これで繋がります。
何度も試しましたが、繋がった後の色は連結前の面積が大きい方の色が適用されます。

最後に連結部分のアンカーポイントをアンカーポイントの追加ツールやアンカーポイントの削除ツールを使うことで、綺麗に整理することができます。
アンカーポイントをオブジェクトの中に作りたい
メッシュツールで作れる

メッシュツールを使うとオブジェクトの中にアンカーポイントを設置することができます。このアンカーポイントをダイレクト選択ツールで選択して色を指定することでグラデーションを作ることができたり、オブジェクトの質感を変えることもできます。
【Illustrator】複雑なグラデーションを作ってより立体感のあるイラストを作る方法
【Illustrator】世界一わかりやすいグラデーションの使い方まとめ
アンカーポイントが表示されない
メニューバー>表示>境界線を表示で解決

メニューバー>表示>境界線を消すにチェックが入っていないとアンカーポイントは表示されないので注意しましょう。

アンカーポイントが出ない人は間違えて⌘(command)+Hを間違えて押してしまっている場合が多いです。
まとめ
Illustratorのオブジェクトとの深い関係にあるアンカーポイントについて解説しました。
アンカーポイントの意味とアンカーポイントに関係する使い方をしっかり理解することで、もっと違った角度でオブジェクトを理解できるようになりますよ。
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